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NTTDATA DIGITAL GOVERNMENT メールマガジン 2008年9月11日号
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※本メールマガジンは毎月2週目と4週目にお送りします。購読は無料です。
こんにちは、NTTDATA DIGITAL GOVERNMENT編集局の村岸です。
やっと猛暑もひと段落、朝夕は過ごしやすくなりましたね。
今回はシンガポールのヘルスケアレポートです。国民1人に1カルテ、相変わらずわかりやすいコンセプトで、さすがに参考になりますね。逆に最近「ああ、日本でよかった!」とほっとしたことがありました。マイケルムーアの「Sicko (シッコ)」をビデオで見ました。みなさん、ご存知ですよね、「アメリカの医療制度こそビョーキ」という刺激的な映画で、改めて日本もそうですが、ユニバーサルな医療保険の偉大さを知る映画でした。
■ ■ ■ インデックス ■ ■ ■
■メインレポート
シンガポールの医療IT
・EHRシンガポールの医療制度
・シンガポールの医療IT
■最近の米国ニュースから
・新サービス
・市場動向
■ワシントンDC便りNo.89
有益情報、得るは易く行うは難し?
■ワールドレポート新着情報
1.インドにおける高度IT人材の育成(アジア2008年9月11日)
2.米国におけるITによる地域活性化の取り組み(有識者2008年9月11日)
■IT政策ウォッチ
☆IT政策動向 2008年9月11日号を掲載しました。
■メインレポート
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シンガポールの医療IT
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シンガポールでは、One Singaporean, One EMR(一人のシンガポール国民に一つの電子的医療・ヘルスケアの記録を持つこと)を目指しています。シンガポールは人口420万人、65歳以上人口8%、平均余命79.3歳(2004年)、高齢化社会となりつつあり、糖尿病、高血圧、高脂血症等の生活習慣病の増加が課題となっています。医療サービスは民間と政府によって提供されていますが、個人のEMR(電子的医療・ヘルスケアの記録)が、一元管理され、病態に沿って医療機関を移った場合でも各医療機関の間で参照・共有され、個人に適したサービスが受けられること、医療費が低減されることを目指しています。
[EHRシンガポールの医療制度]
・医療サービス提供主体
政府と民間によって提供されている。民間サービスには公的サービスとして非営利団体によって提供されるものと、そうでないものの2種類がある。政府サービスは、保健省が管轄しており、比較的安価で質の高い医療サービスを受けることができる。民間による公的サービス(非営利)は、National Healthcare Group (NHG)、Singapore Health Services (SHS)の2グループが提供している。
・サービス提供内容
プライマリケアから急性期治療・高度専門治療、介護・療養まで各種のサービスが提供されている。
- プライマリケア
初期治療(診療所、一般病院)、予防、健康教育が役割であり、16の一般病院外来、1900の診療所が提供している。プライマリケアの80%は診療所が担っているが、Integrated Clinical Management System(後述)によって情報を参照・共有してサービスを提供している。
- 急性期治療と高度専門治療
13の公立病院と16の私立病院が連携して提供している。幅広い治療を扱う病院、特定の診療科に特化した高度医療専門病院がある。Central Appointment and Referral System (CARES)(後述)が導入されている。
- 療養・介護
主にボランティアの福祉団体(VWO)が運営している、ナーシングホーム、デイリハビリセンター、コミュニティー病院、慢性疾患専門病院などで在宅医療サービス、在宅介護サービス等を提供している。
・医療費 Medical Costs
日本のようなユニバーサルな公的医療保険はなく、シンガポール国民は、CPF(The Central Provident Fund)に加入し、そこから医療費を支払う。CPFはいわば、各自による、社会保障費のための積み立て貯金であり、また、低所得者、高齢者のための社会保障基金である。
[シンガポールの医療IT]
・One Singaporean, One EMR
一人のシンガポール国民に一つの電子的医療・ヘルスケアの記録を持つことを目指している。
・推進体制
シンガポールの医療ITは、医療政策面では保健省が、IT化戦略面はIDA(Infocomm Development Authority of Singapore)が担い、互いに連携して進めている。iN2015(Intelligent Nation 2015)という2015年までの政府のIT化戦略を公表しており、Healthcareは適用9分野の一つである。
・システム事例
- Central Appointment and Referral System (CARES)
1998年開始。家庭医、一般総合病院(Polyclinic)と専門病院外来の、オンライン予約システム
- Integrated Clinical Management System (統合CMS)
2006年導入開始。主に診療所向けに患者情報の更新や参照ができるシステム。 IDAが4年間、約9億9000万円を投資する。シンガポールでも、小規模診療所はITの導入率が低く、また導入していてもシステムの互換性がなく患者情報や請求情報を共有しにくい。統合CMSは単一のインタフェースによって共有情報にアクセスすることができる。将来は、家庭医から保健省への報告(感染症発症、予防注射実施状況)等にも活用することを目指している。
[NTTデータからのコメント]
シンガポールは医療制度も充実しており、アジアでも早くから医療機関間の連携に取り組んでいました。最近は外国人を対象とした医療ツーリズムにも力をいれています。日本人も多数参加しているようなので、日本とシンガポールを結ぶ情報連携、ツーリズム前後の医療サービスを支援するしくみなども面白いのではないかと思います。
■最近の米国ニュースから
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新サービス
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(1)GAOレポート:米国とカナダが指紋情報の共有に合意できず(9月4日)
・政府説明責任局(GAO)のレポートによると、共同国境管理機関の設置計画に関する米国とカナダの交渉は、旅行者の指紋の収集とデータ共有の権限設定で合意できなかったため決裂した。
・国土安全保障省(DHS)によると、旅行者の指紋取得はカナダでは犯罪で告発された場合を除き任意であり、全員からの取得が必須である米国との差が埋められなかったことも、原因の一つと報告されている。
・Federal Computer Week(2008年9月4日記事)[英語サイト]
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(2)必須となりつつあるNetworx(9月2日)
・連邦省庁は特別の理由が認められない限り、連邦調達庁(GSA)が提供するNetworx契約へ更新しなければならないことが、8月28日に出された行政管理予算局(OMB)の覚書から判明した。
・Networxは10年間の複合的な通信サービス契約であるが、もし省庁がNetworxを契約しない場合は、CIO評議会の方針に基づき費用対効果の分析などの説明を、OMBに示す必要がある。
・Federal Computer Week(2008年9月2日記事)[英語サイト]
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(3)38万枚のパスポートカードを発行(8月28日)
・国務省報道官によると、国土安全保障省(DHS)と協力して作成された米国パスポートカードは7月から配布が開始され、既に48万人が申請し38万2千枚が発行されたとのこと。
・この財布大のカードはRFIDの機能を持ち不正アクセスが心配されているが、IDと紐付けられた所有者の個人情報はDHSのサーバに保管されており、IDの不正読み取りに対抗するための金属製スリーブが付けられているため、プライバシー上のリスクはないと、国務省報道官は述べている。
・Federal Computer Week(2008年8月28日記事)[英語サイト]
------------------------------------------------------------- (4)国土安全保障省(DHS)とワシントンDC区がブロードバンド技術を実証(8月27日)
・DHSはワシントンDCと協力し、既存の緊急無線と、PCやスマートフォンなどワイヤレスブロードバンド装置を利用した、新しい技術を実証した。
・ニュースリリースによると、この技術により、現在は消防士は他の緊急車両、緊急設備、応答者など位置を表示できるが、将来的には効果的な情報共有手段となるよう改良される。
・Federal Computer Week(2008年8月27日記事)[英語サイト]
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市場動向
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(1)仮想世界の情報分析(9月4日)
・国家情報長官室は分析プログラムである諜報先端研究プロジェクト活動(Intelligence Advanced Research Projects Activity:IARPA)を立ち上げ、オンライン上の仮想空間を、安全保障上の情報分析の重要なツールとして、ますます注視している。
・IARPAはハイリスク・ハイリターンな研究にフォーカスしており、その最初のプロジェクトであるA-SpaceXは複数フェーズ、数百万ドルに上ると予想されている。
・Federal Computer Week(2008年9月4日記事)[英語サイト]
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(2)暗号の仕事を9百万米ドルで企業グループが受注(9月2日)
・互換性のある指紋認証ソリューションための高度な暗号の開発に対して、EUから3年間、米ドルに換算して9百万ドルを受注したことを、ヨーロッパのバイオメトリクス企業が発表した。
・フランスのSagem Securiteが率いるこの研究プロジェクトチームは、元の指紋データの復元を防ぎつつ、政府機関、銀行、ヘルスケア、空港などの様々なアプリケーションで使用する複数の擬似IDを、同じ指紋データから作成、管理することを目指している。
・Federal Computer Week(2008年9月2日記事)[英語サイト]
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(3)連邦調達局(GSA)が調達システムを統一化(8月28日)
・GSA調達システム局責任者によると、省庁横断で使用している、9つの調達プロセス効率化システムの運用維持、ヘルプデスクサポート、サーバホスティングの各契約を行う計画である。
・この調達システムは統合調達環境(Integrated Acquisition Environment:IAE)の一つであるが、SOAアプローチによりデータベースの統一や機能の共有を実現し、さらにはコスト削減も可能であると、責任者は述べている。
・Federal Computer Week(2008年8月28日記事)[英語サイト]
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(4)ITインフラ5ヶ年計画を準備する連邦省庁(8月26日)
・連邦省庁のハードウェア、ソフトウェアを整備し、インフラサービスの共有を促進するITインフラLOBに関して、各省庁は9月末のOMBへの予算資料の提出に向け、5ヶ年計画の修正期限を迎えようとしている。
・LOBプログラムマネージャのEric Wonによると、この計画は次期政権に引き継がれる予定だが、省庁は様々なITに関する指示を一つに文書化する必要があり、まだほんの初期状態のものもあると述べている。
・Federal Computer Week(2008年8月26日記事)[英語サイト]
■ワシントンDC便りNo.89
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有益情報、得るは易く行うは難し?
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先日参加した講演会で、サンマイクロシステムズ社のスコット・マクニーリー会長が、同社からスピンアウトした公益法人「Curriki」について熱弁をふるっていた。「カリキュラム」と「Wiki」をあわせた造語の社名から想像できる通り、オープンソースの教育支援ウェブサイトであるCurrikiは、教科書・副読本・マルチメディア資料・指導要領・カリキュラムなど、教育に必要なあらゆる情報や教材を蓄積し、無償で提供している。教育機会の拡大や平等化にITを活用するという崇高な思想に、日本語教材の取り扱いを働きかけたいと考えていたところ、同様の取り組みをNHKなどが始めているという報道を目にした。就学期を海外で過ごし、日本の教科書に触れられなかった経験がある筆者としては、成功を願わずにはいられない。
一方、別の分野でもマルチメディア資料を集める動きがある。これは8月上旬に話題を呼んだニュースで、一般市民が携帯電話などで撮影した犯罪現場の写真や映像を、ニューヨーク市警が受け付けるようになるというもの。新たな犯罪の通報や告発だけでなく、既知の犯罪の証拠収集にも使えそうだ。YouTubeなどの動画共有サイトには犯罪を告発する映像がしばしば投稿されているが、今後ニューヨーク市民はこういった映像を警察に直接提出できるようになる。
もっとも、仕事柄特に気になるのは、通報を受けた後の情報活用についてだ。110番や119番に携帯電話のテレビ電話機能を使ったマルチメディア通報があったとき、受け手側はその映像を活用できる態勢にあるだろうか?米国では現在、E911という機能強化型緊急通報受付システムの整備が進められており、携帯電話については内蔵GPSや基地局との距離などから割り出した現在位置を指令センター側が把握できるようになりつつあるが、テレビ電話への対応はこの計画には含まれていない。
飛行機の無線が故障した際に、携帯電話のショートメッセージ機能を使って管制塔と通信し、事なきを得たなどというニュースも聞かれる昨今である。通信手段の多様化・高度化に合わせて、受付側も様々な通信手段に対応して待ち受けると同時に、送られてくる情報を有効活用できるような態勢を整える必要があるだろう。
NTT DATA AgileNet (岡田)
■ワールドレポート新着情報
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1.(アジア)インドにおける高度IT人材の育成(2008年9月11日)
本レポートでは、その核心となる人材開発に向けた国家ビジョン、政府や教育機関による人材開発プログラム、更に全国ソフトウェアサービス協会による大掛かりな教育施策について紹介する。
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2.(有識者)米国におけるITによる地域活性化の取り組み(2008年9月11日)
細川 泰秀 財団法人 日本情報システム・ユーザー協会 専務理事
今回は、JUASの考えるIT人材育成について専務理事の細川泰秀氏にお伺いした。
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■IT政策ウォッチ
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☆IT政策動向 2008年9月11日号を掲載しました。
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