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NTTDATA DIGITAL GOVERNMENT メールマガジン 2007年3月8日号
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※本メールマガジンは毎月2週目と4週目にお送りします。購読は無料です。
こんにちは、NTTDATA DIGITAL GOVERNMENT編集部の新開です。
今回は、米国の医療情報共有の動きについてお伝えします。
日本の医療制度は、誰もが比較的安価で質の高い医療を受けることのできる世界の中でも優れた制度ではないかと思います。しかし、近年、医療費の増大や医者の偏在など様々な問題が提起されるようになりました。
世界の取り組みを参考にしながら、ITはこのような問題の緩和にどう貢献することができるか、皆様と一緒に考えていきたいと思っています。
■ ■ ■ インデックス ■ ■ ■
■メインレポート
州や地域単位での医療情報交換に注力し始めた米国の医療IT
[基調講演:テネシー州Phill Bredesen知事]
[基調講演:全米医療ITコーディネータ Robert Kolodner氏]
[進展する州単位の医療情報交換に関する研究]
■最近のニュースから
・新サービス
・市場動向
■ワシントンDC便りNo.59
バイオテロとサイバーテロ、対策の共通点はDNA検査?
■ワールドレポート新着情報
1.韓国政府における情報セキュリティ監査(アジア2007年3月8日)
2.必要性と複雑性を増す政府の情報セキュリティ監査(有識者2007年3月1日)
■メインレポート
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州や地域単位での医療情報交換に注力し始めた米国の医療IT
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2月25日から3月1日にかけて、ルイジアナ州ニューオーリンズで医療情報管理システム協会(HIMSS: Healthcare Information and Management Systems Society)の年次カンファレンスが開催されました。今週はこのカンファレンスの基調講演と、それに関連した保健福祉省の最新動向を中心にお伝えします。
[基調講演:テネシー州Phill Bredesen知事]
・業界と連邦政府は、何かを計画したり実施する際、未来の予測に多くの時間を費やしすぎている。
・全米電子カルテ実施のために、電子処方箋に的を絞ったアプローチが必要である。理由は、以下の通り。
- 比較的シンプルであるため。
- 医療の質改善に即座に反映されるため。
・保険会社と支払者には電子処方箋利用を義務化することで利用促進を図り、臨床医のために全体のプロセスを簡略化できるだろう。
・EHR開発は、標準を複雑にしないことに注力する必要がある。
・医療IT標準をダウンロードして読んでみたが、TCP/IPのようなインターネット標準よりはるかに複雑だった。医療IT産業は、インターネットやウェブブラウザを支えているシンプルな標準を真似るべきである。
・医療IT産業は、複雑なビジネスから抜け出し、パイロットプロジェクトをやめて、GDP比16%を超える医療費の削減に寄与することが可能な、利便性が高いシステムを展開すべきだ。
[基調講演:全米医療ITコーディネータ Robert Kolodner氏]
・全米医療情報ネットワーク(NHIN)のトライアルに関するRFPは、入札者への要件として、以下の内容を含む予定。
- 人々が自分たちの情報を管理できるようにするための技術
- NHINを通して患者情報を移動させるための技術
- EHRのエラーをユーザが修正可能とする機能
- ネットワーク提案にSafety-net提供者を含むこと
・トライアルで人々ができることは、次の通り。これによって、人々は、どのように特定範囲内で情報を移動させるか、また、情報移動を完全にブロックするか、決めることができるようになるだろう。
- 表示内容の決定
- 格納する情報の決定
- 情報へのアクセスコントロール
・技術は政策より先に進まないことが重要であり、技術が政策を決定する状況にはならないことが重要である。
[進展する州単位の医療情報交換に関する研究]
・全米医療ITコーディネータ室が、州レベルの医療情報交換プロジェクト推進を決定し、80万ドルの契約を締結した。以下が契約締結先。
- 米国健康情報管理協会(AHIMA)
- eHealth Initiative
- HIMSS
・Kolodner氏は、「この3団体によって推進されるプロジェクトは、医療ITアジェンダを推進する様々な活動において、州に関与する重要な時を迎えている」と語っている。
【NTT DATA AgileNet(弊社米国子会社)によるコメント】
今回のHIMSSは、2万5千人以上が参加し、出展企業も約900社と非常に大きな催しとなりました。HIMSS自身、ニューオーリンズとの縁は深く、過去にもHIMSSカンファレンスを開催しているほか、2005年に発生したハリケーンKatrina以降、EHR推進のためのHIMSS Katrina Phoenix Projectを立ち上げ、被災地でサポートを続けています。教育セッションと題したオンサイトセッション数は160を超え、EHRから電子処方箋、リスクアセスメント等、幅広い内容が提供されました。
また、今年1月に発表されたNHINプロトタイプのデモンストレーションやプロトタイプに関するプレゼンテーションも行われ、官民双方による医療IT化への取り組みを体感できる場でもありました。EHRの単独導入から、情報共有のための相互運用性の確保へと移行する米国において、次なるステップは、州や地域レベルの医療情報交換の実現です。今後どのようなスピードで展開していくのか、チェックしていきたいと思います。
上記に関連する情報:
・テネシー州知事、医療ITに利便性を求める
GovHealthIT[英語サイト]
・全米医療ITネットワーク計画は、消費者に権限を与える
GovHealthIT[英語サイト]
・全米医療ITコーディネータ室が州の情報共有研究を拡大
GovHealthIT[英語サイト]
・HIMSS07
Healthcare Information and Management Systems Society[英語サイト]
■最近のニュースから
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新サービス
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(1)Catapult Technologyが連邦調達庁(GSA)との契約を獲得(3月1日)
・契約期間は最大5年で、契約金額は2億ドル。
・契約内容は、下記の3サービスの統合を目的としたGSA Information Technology Infrastructure Technology Global Operations(GITGO)の実施で、実現には、ITインフラストラクチャ運用を省庁横断型で機能させなければならない。
- Federal Technology Service
- Federal Supply Service
- Public Buidling Service
・Federal Computer Week(2007年3月1日記事)[英語サイト]
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(2)住宅都市開発省(HUD)、災害支援オンラインサービス開始(2月23日)
・住宅都市開発省が開発したのは、ウェブベースの全米住宅ロケーターシステムで、このシステムは州や一般の住宅提供業者等が、災害時に、利用可能な住宅を素早く見つけ出すことができる。
・このサービスは、連邦政府の他、3つの民間アパートロケーターと住宅ウェブサイトを1つのプラットフォームで結んだもので、ほとんどの検索結果には、写真やコンタクト情報も表示される。
・Federal Computer Week(2007年2月23日記事)[英語サイト]
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(3)CMS、メディケアデータセンター運用契約を締結(2月21日)
・この契約は、年間6億5,000万件のメディケア請求処理運用を支援するもので、契約先はCompanion Data Services。
・CMSはさらに、12州の診療所と病院でメディケア請求処理を行うアプリケーション支援を行うEDSと、バーチャルエンタープライズモデル移行に関する9,200万ドルの契約を締結した。
・Federal Computer Week(2007年2月21日記事)[英語サイト]
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(4)IACがExcellence.govの上位5プロジェクトを選出(2月20日)
・産業諮問評議会(IAC)が、優秀なIT政策を取り入れた連邦省庁を表彰するExcellence.govアワードが7回目を迎え、連邦省庁の4プロジェクトと、それ以外の計5プロジェクトが選出された。
・連邦省庁以外で初めてExcellence.govを受賞したプロジェクトのJustisは、容疑者の情報を数秒で抽出できるシステムで、このシステムを通して、連邦政府や州政府の法執行機関が統合され、容疑者情報を容易に検索・利用することができるようになった。
・Federal Computer Week(2007年2月20日記事)[英語サイト]
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市場動向
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(1)行政予算管理局(OMB):改善が遅い省庁の財務管理(3月2日)
・財務管理で最も問題となっているのは、財務レポート、財務システムとセキュリティであるが、個別省庁を見れば、次のように改善は進んでいる。
- 公平な監査を実施している省庁が増加している
- 財務文書のデータが正確で、タイムリーになっている
・OMBは、最高財務管理責任者(CFO)と監察総監(IG)が開始した、財務文書の費用効率の向上に関する協働によって、財務管理がさらに改善されることを望んでいる。
・Federal Computer Week(2007年3月2日記事)[英語サイト]
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(2)GAOレポート:退役軍人省(VA)、データセキュリティ改善に遅れ(3月1日)
・GAOの指摘は「数百万人分の個人情報を紛失した昨年から、GAOと退役軍人省(VA)の監察総監(IG)が勧告してきたにも関わらず、未だにITセキュリティ対策を実施していない」などで、すでに150を超える勧告をVAに対して提示済。
・現在は、次の4項目におけるVAの取り組みに対する評価を実施している。
- データ違反通知
- 情報セキュリティ管理を強化する活動
- IT設備の管理
- 情報技術再編への取り組み
・Federal Computer Week(2007年3月1日記事)[英語サイト]
・United States Government Accountability Office[英語サイト・PDFファイル]
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(3)Networxなどが、ネットワークマネージドサービスを推進(2月21日)
・次なる通信インフラの政府横断的調達契約であるNetworxとITインフラストラクチャLOB(Line of Business)統合では、省庁におけるネットワーク契約の一部をアウトソースするよう省庁に働きかけており、内務省はそのトップを切ってNetworxへの統合の準備を進めており、管理サービス等を購入する意向を示している。
・行政管理予算局(OMB)は、LOBによって、省庁がインフラ統合を行えば17〜26%費用削減できると見積もっている。
・Federal Computer Week(2007年2月21日記事)[英語サイト]
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(4)GAOレポート:NASAは契約金と期待される結果を紐付けるべき(2月20日)
・GAOの指摘は「連邦航空宇宙局(NASA)は、ベンダーのパフォーマンス向上に失敗している」などで、GAOによる勧告は以下の通り。NASAは、これら勧告に概ね同意している。
- 契約金の効果測定指標を開発すること。
- 契約金を利用しているデータを収集するシステムを構築すること。
- 目標とする結果を達成するために契約金の効果を定期的に監査すること。
・Federal Computer Week(2007年2月20日記事)[英語サイト]
・United States Government Accountability Office[英語サイト・PDFファイル]
■ワシントンDC便り No.59
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バイオテロとサイバーテロ、対策の共通点はDNA検査?
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風邪の季節だが、皆さんいかがお過ごしだろうか。筆者の職場では、社員やその家族が次々に風邪にやられている。「バイオテロかもしれませんので、気をつけましょう」という物騒な冗談が飛び出したりもしているが、実際のバイオテロは、被害が広まり、拡大防止には手遅れになってからしか気づかないものが多く、非常に手強い。
バイオテロを防止するため、米国の保健福祉省は、100以上の病原体について取り扱いや移送を規制している。しかし、サイエンス誌2006年11月3日号によると、いろいろ難しい問題があるようだ。
まず、現在は、規制対象の病原体を個別指定しているため、同様の危険性を持つ亜種や新種の発生および意図的生成に対応しづらい。そのため、品種ではなく特性で指定することを検討中だが、そうすると今度は、規制の境界線が不明確になってしまい、遵守や取り締まりが難しくなってしまう。
その一方で、規制緩和の要望さえある。現行制度では天然痘ウイルスの遺伝子を85%以上含む生物の生成は禁止されているが、そのような指定の仕方だと、ワクチン開発用を含め、研究者が日常的に取り扱う数種類のウイルスも対象に含まれてしまい、不都合が多いためだ。しかし当然、緩和には懸念の声もある。
いずれの点も、コンピュータウイルスの問題と類似していることが興味深いが、バイオテロ対策においては、関連企業に対し、「顧客からの注文内容を記録・保存する」、さらに「注文内容に危険な病原体と類似したDNAが潜んでいないことを確認する」という点を義務づけようとしているようだ。コンピュータの世界でも、正当な用途に使うことを装いながら、実際には世界を震撼させるような悪行に使うソフトウェアを特注するような問題が起きないことを願っている。
NTT DATA AgileNet (岡田)
■ワールドレポート新着情報
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1.韓国政府における情報セキュリティ監査(アジア2007年3月8日)
韓国では、急激な情報化に伴う情報セキュリティ対応の遅れが問題となり、近年精力的な取組みがこの分野で見られるようになった。その中で、情報保護振興院による、民間セクターを対象とした情報セキュリティ安全診断制度(ISCS)や、情報セキュリティ管理体制の評価制度(ISMS Certification Scheme)、国家サイバー安全センターによる公共セクターを対象とした取組み等が注目される。
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2.必要性と複雑性を増す政府の情報セキュリティ監査(有識者2007年3月1日)
近年、情報セキュリティに対する関心が高まりつつあるものの、依然としてセキュリティ監査を実施している組織は少ない状況にある。今回は公認会計士で、公認情報システム監査人でもある丸山満彦氏に、政府における情報セキュリティ監査の必要性と今後の課題について語っていただいた。
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