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NTTDATA DIGITAL GOVERNMENT メールマガジン 2006年10月26日号
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※本メールマガジンは毎月2週目と4週目にお送りします。購読は無料です。
こんにちは、NTTDATA DIGITAL GOVERNMENT編集部の村岸です。
東京もやっと秋らしい気候になってきましたね。
さて、今回のメインレポートは米国連邦政府でのIT投資評価の取り組みです。
売上げ、利益といった指標を持たない行政機関にとって、評価をどう行っていくか、永遠の課題のように思えます。
米国政府がこれに対して苦労して取り組んでいる様子をお伝えします。
・・・とはいえ、民間企業でも私たちのようなスタッフは同じ悩みを持っていて、他人事とは思えないレポートです。
■ ■ ■ インデックス ■ ■ ■
■メインレポート
IT投資の正当性を評価される連邦政府機関
[レポート概要]
[連邦政府機関によるIT投資の前提]
[IT投資の正当性に関する調査結果]
[競争入札によるコスト削減効果]
■最近のニュースから
・新サービス
・市場動向
■AgileNetコラムNo.52
道路状況を「見る」
■ワールドレポート新着情報 1.デンマーク電子政府におけるIT投資効果を高めるための取り組み(欧州2006年10月26日)
2.米国政府におけるIT投資効果(1)連邦政府の電子政府KPIの設定状況(米国2006年10月19日)
■メインレポート
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IT投資の正当性を評価される連邦政府機関
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今回は、IT支出の説明責任に関するニュースをお伝えします。10月13日に発表されたレポートによれば、連邦政府機関のいくつかは、IT支出の正当性を示すことができないようです。
[レポート概要]
・発行元:米大統領府行政管理評議会(PMC:President's Management Council)
・タイトル:Giving the American People More for Their Money
・目的:大統領行政管理アジェンダ(PMA:President Management Agenda)に対する2006年度の結果報告。各種プログラムに対して、パフォーマンス、コスト、説明責任の分析を実施している。
[連邦政府機関によるIT投資の前提]
・リスク管理、セキュリティ管理、プロジェクト管理といった基準を基本とした正当性を持ってIT投資をサポートしなければならない。
・プロジェクトコストやスケジュール、パフォーマンスゴールを定める。これらを使ってプロジェクトパフォーマンスを測定することを、EVM(Earned Value Management)と呼ぶ。EVMでは、予測値と到達値を比較するして、パフォーマンスを測定する。
[IT投資の正当性に関する調査結果]
・60%の機関:IT投資の利益(恩恵)がコストを上回ると回答。
・40%の機関が、コスト、スケジュール、パフォーマンスゴールのの10%以内でIT投資を管理している。
・連邦政府のITシステムのうち84%が「安全」と認定されている。2001年度は、26%だけが「安全」に該当した。
・連邦機関は、全プログラムをレビューし、不適切な支払いの危険性があるものを特定した。不適切な支払いの総額は、想定で、年間約380億ドル。
・IT投資の正当性を100%認められた機関:15機関
- 商務省、エネルギー省、環境保護庁、住宅・都市開発省、内務省、労働省、国務省、財務省、国際開発庁、航空宇宙局、国立科学財団、人事局、中小企業庁、スミソニアン、社会保障庁
・IT投資の正当性を50%以上認められた機関:7機関
- 農務省、国防総省、教育省、厚生省、司法省、運輸省、連邦調達庁
・IT投資の正当性を50%未満しか認められなかった機関:3機関
[競争入札によるコスト削減効果]
・競争入札が完全に実施されたら、毎年60億ドルの節約が可能となる。例えば、国防総省(DOD)が、競争に適切だと考える状況の半分を競争入札した場合、年間コストの約15億ドルの無駄遣いを防止し、コアな活動への資源振り分けができるようになる。
・同様の仮説によれば、退役軍人省(VA)では年間7億6,000万ドル、運輸省(DOT)では年間4億1,000ドルの節約ができる。
・政府全体では、効率を1%改善すると、約200億ドルの節約が可能となる。連邦政府の資金がよりよい結果を達成するために使われれば改善された効率の可能性はさらに高まる。
・これらをあわせて考えてみると、年間最低500億ドルの節約が可能となる。我々は、そのゴールを実現するために活動しているのだ。
【NTT DATA AgileNet(弊社米国子会社)によるコメント】
本レポートには、なぜ、国土安全保障省、退役軍人省、陸軍工兵隊の3機関において、IT投資の正当性が認められる割合が低いかについての理由は示されていませんでしたが、レポートに示されている各データを見ると、この3機関の各取組みに対するパフォーマンスもしくは効率性を測定する適切な指標が十分に設定されていないことが示されています。また、同時に、この3機関だけが、コスト、スケジュール、パフォーマンスの分散に対する指標を持っておらず、これに関するデータを提出できなかったようです。IT投資の妥当性を示すために、コスト、スケジュール、パフォーマンスが重要な要素であることを考えると、この3機関がIT投資の正当性を示すためにはまずは適切な指標を設定することが必要であると考えられます。
このレポートには、連邦政府において年間600億ドルを超えるIT投資を含め、その他の分野においても各取組みや投資に対する結果についても紹介されています。このように、連邦政府の投資プログラムのパフォーマンス測定を行い、納められた税金が適正に使われているかどうかを定期的に確認しようとする取り組みは、納税者にとっても有益であると言えるのではないでしょうか。
上記に関連する情報等:
・IT支出の擁護に奮闘する連邦政府機関
Federal Computer Week(2006年10月17日記事)[英語サイト]
・大統領府行政管理評議会(PMC)レポート
The White House[英語サイト・PDFファイル]
■最近のニュースから
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新サービス
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(1)連邦政府が、州政府の医療ITへの取り組みをサポート(10月18日)
・全米医療ITコーディネータ室(ONCHIT)は、全米知事会(NGA)を通して、2007年のState E-Health Allianceに出資する。
・今回の契約で実施されるのは、次に挙げる点。
- ベストプラクティスのためのNGAセンターが、知事や州議員を含めたハイレベルな運営委員会を組成し、医療情報ネットワーク形成の壁を克服していく
- 3つのタスクフォースを立ち上げ、プライバシーやセキュリティ、ライセンスやその他法的問題を掘り下げて調査する
・The Government HealthIT[英語サイト]
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(2)連邦調達庁(GSA)が余剰資産販売のウェブサイトを立ち上げ(10月16日)
・10月3日に立ち上がったこのウェブサイトは電子政府イニシアチブの1つである、Federal Asset Sales E-Government Initiativeの一部分である。
・一般の人々は、このウェブサイトを通して、販売対象となっている余剰資産や没収資産のリストを検索し購入することができる。
・GovSales.gov[英語サイト]
・Federal Computer Week(2006年10月16日記事)[英語サイト]
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(3)マルチステークホルダを持つ場合は注意深い管理が必要(10月12日)
・連邦預金保険公社(FDIC)のアシスタントディレクターGailVerleyによれば、マルチステークホルダによるプロジェクト管理を行う場合、10の原則があるという。
- 幹部のマネジメントサポートを得ること
- ビジネスゴールとITを結びつけること
- ITプロジェクト達成度と支払いやパフォーマンスをリンクさせること
- 意思疎通を頻繁に行うこと
- 明確な原則を確立すること
- プロジェクト終了後にレビューを行うこと
- 様々な異なる観点で管理を行うこと
- アクティブにリードすること
- FDICのCIOは、毎年の予算プロセスに参加し、組織の目的を設定するとともに、そのためのITの最適なサポート方法について決定しているように、業務にITを関連させること
- 誰もが成功を共有すること
・Federal Computer Week(2006年10月12日記事)[英語サイト]
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(4)保健資源事業局(HRSA)、ITサポート契約をSAICと締結(10月9日)
・HRSAと1998年から関係を構築しているSAIC社だが、同社担当者は今回の契約は両社の関係に対する継続的な努力の結果であると述べており、期間は1年単位で最長5年間で、全てのオプションが実施されれば契約金額は3,390万ドルに達する見込みである。
・SAICが提供する主なサービスは次の通り。
- 母子健康局(MCHB)、HIV/AIDS局(HAB)、医療団体局のHRSA補助金プログラムシステムのウェブサイトとデータベースアプリケーション開発
- MCHBへの専門家派遣、補助金ガイドラインとパフォーマンス測定開発の支援、補助金申請プロセスでの直接支援
- HABへの統計分析と報告
・The Government HealthIT[英語サイト]
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市場動向
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(1)GAOレポート:連邦捜査局(FBI)の職員配属プロセスを追及(10月17日)
・FBIは、4億2500万ドルをかけて、失敗したVirtual Case Fileプロジェクトと時代遅れの情報解析および調査ケース管理システムに置き換わる、6ヵ年計画プログラム「Sentinel」に急激に職員を配置している。
・しかし、GAOは次のように述べている。
- 「Sentinel」職員配置プロセスは、プログラム室の差し迫った職員ニーズにのみ注目しており、戦略的な人的資源管理には注目していない
- FBIの職員配属計画は、データを元に実施されておらず、既存スタッフのスキルと知識を整理するために役立っていない
- FBIが、人的資源管理に対して、より戦略的なアプローチを行わない限り、目標の達成度は低くなるだろう
- FBIは、GAOの勧告に同意し、プログラム修正にとりかかった
・Federal Computer Week(2006年10月17日記事)[英語サイト]
・The Government Accountability Office[英語サイト・PDFファイル]
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(2)IGレポート:FISMAに準拠しはじめた国防総省(DHS)(10月16日)
・2005年にセキュリティで落第点を取ったDHSが、最近では、連邦情報セキュリティ管理法(FISMA)準拠に向けて、次のような項目が含まれている対策を講じている。
- システム認定についてポリシーを更新すること
- ワイヤレス通信構成管理
- 機密システムにもかかわらず機密扱いされていないものを運用するためのガイダンスの拡張
・しかし、まだ完全に対応できているわけではなく、IGはDHSが取り組まなければならない点も、次のような例を挙げつつリストアップした。
- DHSが導入している35システム中27のシステムに、種々のセキュリティ文書からいくつかの重要な情報が欠如している、完全に認定されていないパッケージが含まれている
- 少なくとも、1点セキュリティの目的がセキュリティ計画に合致していない市民権移民サービスシステムが存在している
- DHS全体で、情報技術セキュリティ啓蒙トレーニングを実施していない
・Federal Computer Week(2006年10月16日記事)[英語サイト]
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(3)退役軍人省(VA)が、新たなデータ損失を報告(10月11日)
・VAのGeneral Counsel室は、なりすまし防止サービスに関する契約をIdentity Forceと締結したが、この契約は、5月にインディアナ州で発生した、法的記録のバックアップデータが行方不明となった事態を受けてのもの。
・提供サービスは次の通り。
- クレジット監視サービスプログラムへの無料参加
- Equifax、Experian、TransUnionの日次レポートの自動監視
- クレジットレポート変更の警告
- オンデマンドなクレジットレポートとスコアへのアクセス
- なりすまし被害者への助言と支援
- 2万ドルのなりすまし保険
・Federal Computer Week(2006年10月11日記事)[英語サイト]
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(4)GAOレポート:政府は時代遅れの調達プロセスを使用(10月10日)
・今回のレポートは、7月18日に実施された政府のアウトソースに関するGAOフォーラムの内容をまとめたもので、連邦政府は時代遅れの調達プロセスから脱皮して、戦略的に時代に沿ったプロセスを行うことができると報告されている。
・GAOがこのフォーラムを開催した背景には、近年、ハリケーンへの対応・復旧やイラク戦争等、緊急および大規模なロジスティクス業務などを請負業者が担うようになってきており、連邦政府のミッション遂行における請負業者への依存が高まっている傾向があるためである。
・Federal Computer Week(2006年10月10日記事)[英語サイト]
・The Government Accountability Office[英語サイト・PDFファイル]
■AgileNetコラムNo.52
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道路状況を「見る」
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前回のコラムで紹介した通り、運転免許証の更新を郵送で申請したところ、投函から5営業日目には新しい免許証が自宅に届いた。普通郵便で送られてきた点に一抹の不安を感じるものの、迅速さは申し分ない。
ところで、運転といえば、町中で信号待ちをしていると、交差点にカメラが設置されているのを見かけることがある。これらのカメラは警察や運輸局などが道路管理のために設置しているもので、その映像は、テレビニュースの交通情報にも使われている。「何キロの渋滞」と声で聞くだけでなく、実際の様子を映像で見せてもらえるとより実感がわくが、交通情報ニュースの映像は一瞬で切り替わってしまい、じっくり見ることができない上に、そもそも自分が見たい地点の映像が放送されるとも限らないため、日頃から物足りなく思っていた。
そう思っていたところに、地元の交通管制センターを訪問する機会が舞い込んできたので、これ幸いと聞いてみたところ、実はこうした映像がウェブサイトで一般公開されているという。早速そのウェブサイトを見てみると、ワシントンDCとその近郊だけでも、ざっと200台ものカメラが登録されており、うち2台には筆者のアパートも映っていた。また、職場までの経路上には13台のカメラが登録されており、1-2キロ間隔で交差点周辺の様子を「見る」ことができる。
配信されている映像は9万画素にも満たないものだが、(2秒間に1枚というコマ送りながら)一応動画で配信されている。交通量だけでなく、路面の状況や歩行者の数、日差し・雨・風・雪、工事や車線規制の状況まで一瞬で見て取ることができ、色分けされた渋滞状況図だけでは伝わってこない「百聞は一見にしかず」な情報の力を感じる。有料となるが携帯電話からもアクセスできるようなので、おもしろい活用法が見つけられそうだ。
NTT DATA AgileNet (岡田)
■ワールドレポート新着情報
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1.(欧州)デンマーク電子政府におけるIT投資効果を高めるための取り組み(2006年10月26日)
デンマークでは、電子政府への投資効果を評価する方法として、KPI(重要業績評価指標)の考えに基づいた数値目標を伴う「道標」を設定し、毎年目標に向けた進捗状況を評価している。また、電子政府の実現に向けて実施される個々のプロジェクトにおいても、便益評価を活用して投資効果が上がった例が報告されている。本稿では、この「道標」及び便益評価を活用して投資効果を高めた事例として「eDay」及び「eDay2」を紹介する。
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2.(米国)米国政府におけるIT投資効果(1)連邦政府の電子政府KPIの設定状況(2006年10月19日)
IT投資の効果測定には、KPI(重要業績評価指標)の活用が不可欠である。連邦政府は、主要ITプロジェクトの業績評価の標準的枠組みとして「PRM(業績測定参照モデル)」を導入。各省庁は2005年度より、予算申請書類「Exhibit 300」の作成にPRMを利用し、KPIに当たる業績測定指標や評価基準を設定するよう要求されている。今号では、PRMの背景、省庁のKPI具体例、IT投資の業績測定における課題などを紹介する。
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