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NTTDATA DIGITAL GOVERNMENT メールマガジン 2006年2月23日号
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※本メールマガジンは毎月2週目と4週目にお送りします。購読は無料です。
こんにちは、NTTDATA DIGITAL GOVERNMENT編集部の村岸です。
トリノオリンピックではメダルが危ない状態で、女子フィギュアに期待が高まりますね。最近、競技種目もよくわからないものばかりで、何をどう争うのか、朝のニュースで垣間見るだけではまったく理解できません。こういう風に時代に取り残されていくんだろうなぁと、ちょっとしみじみする毎朝です。
オリンピックはわからないままでもよいのですが、医療の動きからは目を離せません。今回のレポートも必読のお奨めものです。
是非ご一読ください。
■ ■ ■ インデックス ■ ■ ■
■メインレポート ・医療の質向上を目指すNational Pay for Performanceサミット参加報告
[Pay for Performanceとは]
[米国の保険制度とP4P導入の背景]
[主なP4P推進団体]
[Performanceの測定〜IHAの場合〜]
[P4Pのメリットと問題点]
■最近のニュースから
・新サービス
・市場動向
■AgileNetコラムNo.39
「頑張る」よりも「賢く」
■ワールドレポート新着情報
1.体験レポート:スペイン及びイタリアにおける電子申告(欧州2006年2月23日)
2.(米国)カナダの電子納税申告状況(2006年2月16日)
■メインレポート
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医療の質向上を目指すNational Pay for Performanceサミット参加報告
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先々週の週末、ワシントンDCは、あたり一面が真っ白な雪景色となりましたが、Pay for Performance(P4P)サミットが開催されたロサンゼルスの週半ばまでの気温は連日25度越と、初夏を思わせるものでした。今回は、National P4Pサミットの参加報告として、P4Pとは何なのか、どのような利点や問題点があるのかといったことについてお伝えしましょう。
[Pay for Performanceとは]
・医療機関に対し、その活動の質に応じてインセンティブを与えるプログラム。インセンティブを与えているのは、契約企業や保険会社が中心。
・電子カルテを普及させるために、電子カルテシステムを導入・利用した医療機関へ金銭を支払うといった単純なものから、提供した医療の質を調査された末に支払われる複雑なものまで、インセンティブは、多岐に渡る。
・プログラムによっては、患者に評価結果をまとめたスコアカードを提供し、優良医療機関を紹介する等の活動も行っている。
[米国の保険制度とP4P導入の背景]
・米国は日本と違い、国民皆保険制度がない。そのため民間保険企業が、雇用主(主に企業)や医療機関と個別に契約を行い、医療を提供する形となっている。つまり、医療費用の支出増加は企業の負担費用増加を意味する。
・政府が提供する保険は、高齢者・障害者向けのMedicare(連邦政府による管理)と、貧困層向けのMedicaid(連邦政府と州政府による管理)のみ。特にMedicareによる医療費用支出も増加の一途をたどっているため、連邦政府の財政を圧迫する大きな問題となっている。
・企業が医療の質に介入するきっかけとなったのは、1999年の米国医学研究所(Institute of Medicine:IOM)が発表した「年間最大98,000人が医療ミスで死亡」という事実を報告したレポート。このレポートが医療の質を向上させる活動への大きな原因となったといえる。
・P4Pへの取組みは1990年代後半から始まっていた。HMOに代表される、医療費の抑制を目的とした民間保険がうまく機能していなかったためである。それが、1999年と2001年のIOMレポートによって追い風を受けた形で推進されるようになった。
・連邦政府も現在、MedicareへのP4P導入を検討しており、現在約300の医療機関に対してインセンティブを与えるテストを行っている。
[主なP4P推進団体]
・Bridges to Excellence(BTE)
企業(雇用主/大口支払い者)、医師、医療サービス研究員等により構成される非営利団体。医療機関に最善の治療を提供させること、患者には根拠に基づく治療を追求し、また健康の自己管理を促すことを目的としている。現在、15州100万人の利用者が参加している。
・Leapfrog Group
保険プログラムを購入、従業員に提供する立場にある大型企業が、その購買力を背景に、医療機関の質や安全性の改善に貢献していくことを目的としたイニシアチブ。2000年11月設立。医療ケアの質を高めるためには、保険を利用する大型企業がより市場に圧力をかける必要があるという、上記IOMレポートのレコメンデーションに基づいて活動している。
・Integrated Healthcare Association(IHA)
カリフォルニアを中心とした、非営利の統合医療推進団体。今回P4P Summitの主催団体でもある。1990年代からP4Pに取り組んでいる。団体参加メンバーは保険会社、医療機関はもちろんのこと、薬品、IT、アカデミアと幅広い。
[Performanceの測定〜IHAの場合〜]
・治療、患者経験、情報技術の3領域について、それぞれ50%、30%、20%の割合で測定される。
・治療
- 幼少期の予防注射
- 子宮癌検査
- 乳がん検査
- 喘息の管理
など
・患者経験
- 特別治療
- アクセスのタイムリーさ
- 医師とのコミュニケーション
- 治療の全体的な評価
など
・情報技術
- 患者登録、実用的なレポートを含む電子化された医療データセットの統合
- 電子ツールを利用した医療における意思決定のサポート
など
[P4Pのメリットと問題点]
・医療機関側のメリットは、質の高い医療を提供すれば、それに見合った報酬を受け取ることができること。
・患者側のメリットは、質の高い医療を提供している機関を利用できること。
・企業側のメリットは、医療費を適正化できること。
・問題点は、質を測定する指標(Performance Measurement Set)が統一されていないことである。IHA、BTE、Leapfrogはそれぞれ別の指標を使用している。
【NTT DATA AgileNet(弊社米国子会社)によるコメント】
先週初めにサンディエゴで開催された医療情報管理システムの国際会議HIMSS 2006で、Intelの役員会会長Craig Barrett氏は、支払い側である企業が医療の合理化を求めるべきで、そのためには流れに乗っていない医療機関を利用しないという選択肢もありうるという発言をしました。これは、米国の医療費用の増大がどれだけ切羽詰っているかを物語っているといえるでしょう。
日本と米国では保険制度が違うため、P4Pのような民間企業先導型の医療改革には違和感があるかもしれません。ですが、他国の活発な医療費適正化への取組みは、日本の取組みを再考するチャンスをくれる可能性もあると考えます。今後とも、P4Pを含めた医療ITの動きについて定点観測していきたいと考えています。
上記に関連するニュース等:
・National Pay for Performance Summit[英語サイト]
・Integrated Healthcare Association(IHA)[英語サイト]
・Intel会長:大企業は医療ITを推進すべき
GovernmentHealthIT[英語サイト]
■最近のニュースから
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新サービス
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(1)連邦調達庁(GSA)、Alliant契約希望業者と対話(2月16日)
・長期にわたり開催を期待されていたこの対話は、2月21日にWebcastと双方向ウェブサイトで開催され、GSAは契約プランの概要を、オンラインでも閲覧が可能なビデオで発表する予定で、業界関係者はGSA職員が当日回答できるよう、質問を書面で提出することができる。
・GSAによる2つのIT政府全体的調達契約(GWAC)を統合するAlliant契約は進展が遅く、まだ本質的に早期段階にあり、今回の対話後のステップでは、提案に向けた提案依頼書(RFP)の第二版を発行、意見を求めるという。
・Federal Computer Week(2006年2月16日記事)[英語サイト]
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(2)国土安全保障省(DHS)、貨物審査システム開発へ追加投資(2月15日)
・契約先はPassport Systemsで、Passport Systemsはすでにnuclear resonance fluorescence imaging(NRFI)のテストを成功に終了させており、数ヵ月以内にプロトタイプの初期設計を行う予定だという。
・マサチューセッツ工科大学(MIT)で開発され、Passport Systemsが独占ライセンスを保有するNRFI技術は、高エネルギーX線を使って核を刺激させ、再放出された光子を調べる技術で、この技術を使えば、水素とヘリウムは感知できないが、物質の核の同位体組成、密度と形態を感知できるという。
・Federal Computer Week(2006年2月15日記事)[英語サイト]
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市場動向
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(1)内国歳入庁(IRS)監視委員会、2007年予算カットを示唆(2月14日)
・2007年予算案では、ビジネスシステム近代化(BSM)プログラムが、前年度予算約1億9,700万ドルの15%にあたる3,000万ドル分カットされているため、システムの近代化に重要な新納税者データベース、顧客アカウントデータエンジンであるCustomer Account Data Engine(CADE)と、現在稼動している全納税者データを管理するファイル「Individual Master File(IMF)」の置換を遅らせる事になるだろうと、議会命令により構成され、IRSから独立した組織であるIRS監視委員会は述べている。
・BPMプログラムがいくつかの点で成功していることが予算カットの根拠とされているが、実際には多くのプロジェクトでコストや予定、パフォーマンスの問題に苦しんでおり、2月9日に発表された報告書「2007年度予算における主な削減と改革」によれば、予想よりも進展が遅いという。
・Federal Computer Week(2006年2月14日記事)[英語サイト]
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(2)契約における計画性と実行力が求められている財務省 (2月13日)
・財務省はTreasury Communications Enterprise(TCE)の契約をAT&Tと締結したが、契約締結の遅れがコスト上昇を導いたと監査官(IG)のレポートが報告しており、IGレポートでは、
・契約締結の前に利用可能なオプションをすべて考慮すること
・最善のオファーを見出すために、厳しく、かつ、正当性が主張できる分析を行うこと
・将来のレビュー用に記録を取り続けること
を勧告している。
・財務省の職員はAT&Tとの契約直前に、最初の3年が経過したら、次はNetworxとの契約を考えているということを認め、TCEの契約を獲得できなかった企業はこうした財務省のやり方に対して、入札は財務省が複数年オプションを行使し、10年間TCEを継続させる前提にあったと主張している。
・Federal Computer Week(2006年2月13日記事)[英語サイト]
■AgileNetコラムNo.39
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「頑張る」よりも「賢く」
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「ちょっとホワイトハウスに行ってきます」こう言える機会は、ホワイトハウスから数ブロックしか離れていない事務所に勤める筆者も年に2-3回あるかどうかだが、先日はその日に該当した。ホワイトハウスといっても、今回訪ねたのは大統領執務室のあるあの白い建物ではなく、その隣の建物にあるOMB(大統領府行政管理予算局)である。この建物の4階に設置されている100名ほど収容可能な記者会見場で、IT業界向けに2007年度の予算説明会が開催されたのだ。
セキュリティを通り、受付をすませると、大統領府の紋章の入ったフォルダとコンピュータの形をしたチョコレートが渡された。チョコレートの包みには、大きな「R」という札がつけられている。主催者であるOMBの電子政府IT室長Karen Evans氏曰く、「RはResults(成果)のR。すなわち、IT投資に対する成果を追求する姿勢を表している」実際、説明会では行政施策評価ツールである「PART」の集計結果を一般公開するウェブサイトExpectMore.gov(さらなる成果を.gov)や過去4年間の統計情報が紹介され、成果主義の念押しが今回の主題であることが強く感じられた。
冒頭で挨拶に立ったOMBのClay Johnson行政管理担当副長官はこう言った。「我々行政府は、より良い仕事をすることを求められている。そのためには、もっと"頑張って"仕事をするのではなく、もっと"賢く"仕事をする必要がある。そのための知恵と力を貸して欲しい」さらに、”賢い”仕事の結果PARTで高評価を獲得した労働省のSteven Law副長官は、「電子政府とはITを使った業務革新である。GE社やUPS社はIT企業ではないが、ITの活用で成功している。政府も同様の成功を目指している」と語った。これらの発言は、「細かな改善ではなく飛躍的な革新」の支援をIT業界に求めたもので、チョコレートで場を和らげているものの、内容は決して甘くない。ひょっとするとチョコレートには、疲れたらこれを食べて血糖値を上げ、脳の働きをさらに活性化するように、という意味が込められていたのかもしれない。
NTT DATA AgileNet (岡田)
■ワールドレポート新着情報
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1.体験レポート:スペイン及びイタリアにおける電子申告(欧州2006年2月23日)
2005年3月に発表された欧州委員会の調査によれば、スペイン及びイタリアの電子政府サービスの成熟度及び洗練度は、EU加盟諸国で中位に位置している。しかしながら、イタリアは、近年における同サービスの改善率が最も高い国のうちの一つで、スペインにおいては、納税申告のオンライン処理率において上位につけている。本稿では、これら2カ国における電子申告の利用体験をレポートする。
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2.カナダの電子納税申告状況(米国2006年2月16日)
カナダにおける電子納税申告の利用件数は年々増加しており、2004年度は約半数が電子的に申告された。本レポートでは、カナダの税務を管理する政府機関 CRA(カナダ歳入庁)が提供する電子納税申告サービス「NetFile」の事例を中心に、電子申告の具体的プロセスや市民の声、今後の課題などを紹介する。
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