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NTTDATA DIGITAL GOVERNMENT メールマガジン 2005年10月13日号
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※本メールマガジンは毎月2週目と4週目にお送りします。購読は無料です。
こんにちは、NTTDATA DIGITAL GOVERNMENT編集部の村岸です。
今回もカトリーナネタがメインレポートです。バリのテロ、パキスタンの大地震とびっくりするような出来事が続き、ちょっとかすみがちですね。カトリーナ被害対応のIT活用で、身元不明の遺体の管理にペット用のRFIDを使っているという話にはびっくりさせられました。大勢の犠牲者の管理という通常ありえないニーズが大災害では発生するんですね。
お届けするのは、このRFIDではなくハリケーンへのIT活用に対する内部監査の話です。
■ ■ ■ インデックス ■ ■ ■
■メインレポート ・国土安全保障省の監察総監、ITが2004年のハリケーン対応の足かせと発表
[IGレポートの概要] 〜表面的な問題の分析〜
[FEMA CIO Bary West氏のコメント]
[IGレポートの概要] 〜根本的な問題の分析と勧告〜
[下院議会政府改革委員会 Tom Davis委員長のコメント]
■最近のニュースから
・新サービス
・市場動向
■AgileNetコラムNo.31
電子政府サービスで「善意の橋渡し」を
■ワールドレポート新着情報
1.香港における電子政府の概況(アジア2005年10月13日) 2.「ユーザの視点からの電子政府−マーケティングと評価(改善)の仕組みが必須−」−牟田 学 電子政府コンサルタント−(有識者インタビュー2005年10月6日)
3.ハリケーン「カトリーナ」で考えるITの役割(緊急スペシャルレポート:2005年9月30日)
■メインレポート
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国土安全保障省の監察総監、ITが2004年のハリケーン対応の足かせと発表
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今年は、大型ハリケーン「カトリーナ」や「リタ」などが相次いで発生し、事前にリストを作成していたハリケーン名(一部を除いたアルファベット順に命名)が枯渇しそうな状況と、米国はハリケーン当たり年です。このようななか、国土安全保障省の監察総監(IG:InspectorGeneral)が昨年度のハリケーン対応においてITがどう役立ったのか、どこが問題だったのかを分析した監査レポートを発表しました。今回はこのレポートについてお伝えしましょう。
[IGレポートの概要]〜表面的な問題の分析〜
・IT環境が統合されていなかったため、DHSのシステムは2004年のハリケーン対応の際増加した業務量を効果的に取り扱うことができず、また、変化に適応できず、必要な機能が欠けていた。
※2004年も、カテゴリー3以上のハリケーンが4つ発生するなどハリケーン当たり年であった。
・具体的には、ITシステムを補完するために現場担当者はアドホックに対応したり、しばしば紙ベースのやり方で対応していたことが判明。このことが運用の非効率さにつながり、サービスや生活必需品の提供に影響を与えた。
[FEMA CIO Bary West氏のコメント]
・このレポートは不正確。なぜならFEMAは有効なITなしには業務ができなかった。このレポートの論調は全体的に否定的なものとなっているが、FEMAの危機対応や災害復旧をサポートする、高性能で管理の行き届いたITシステムは認知されていない。
[IGレポートの概要]〜根本的な問題の分析と勧告〜
・DHSのシステムとFEMAのシステムとが統合されておらず、情報共有がお互いにできていない。
・複数サーバ間でデータの複製を行う必要があり、これが帯域幅を圧迫し、重要なシステムの能力低下やクラッシュを招いた。
・FEMAを配下に置くDHSの緊急事態準備対応部(EP&R)もまた、連邦、州、地方の最前線の応答者(first responder)や全米緊急事態管理システム(NIMS)と情報共有ができていない。
・EP&RのシステムはDHS全体のゴールである、緊急事態への対応時間、復旧支援業務のなどを追跡できるようになっていない。
・FEMAのITマネージャは事態に対応するのみで、短期的なIT問題の解決に専念しており、長期的なソリューションに十分取り組めていない。
・FEMAのIT計画はDHS全体の戦略計画に合致していない。
・EP&Rの幹部はFEMAの全体およびIT計画をDHSのゴールをサポートするように改訂すべきと勧告。
・またFEMAはITシステムが必要なパフォーマンスデータを確かに提供できるようにすることを示唆。
[下院議会政府改革委員会 Tom Davis委員長のコメント]
・FEMAが長期的なソリューション開発ではなく短期的な調達を重視していたのは政府全体に共通する問題。政府改革委員会では引き続きモニタリングしていく。
・また、今回のレポートで列挙されたITに関する問題がハリケーン「カトリーナ」への対応にどの程度影響を与えたかも分析する予定。
【NTT DATA AgileNet(弊社米国子会社)によるコメント】
今回、FEMAのITシステムには厳しい監査結果が発表されましたが、FEMA CIOのWest氏は反論しています。しかし根拠となるデータが取得できていないため説得力のある反論にはなっておらず、まずはデータを取得できるようにシステムを見直すべき、というIGの示唆は的を得ていると考えます。またFEMAでは、IT予算が何か事態が起こってから承認されるというプロセスになっているとの指摘もされています。FEMAには、これらの問題点をいち早く解決し、その成果を今後ますます増えるとの予測もあるハリケーン対応で証明してくれることを期待したいと思います。
上記に関連するニュース等:
・DHSの監察総監、不適切なITは2004年のハリケーン対応の足かせ
Federal Computer Week(2005年9月15日記事)[英語サイト]
・DHS IGレポート
Department of Homeland Security[英語サイト・PDFファイル]
■最近のニュースから
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新サービス
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(1)国土安全保障省(DHS)最高プライバシー保護責任者(CPO)辞任(9月28日)
・DHSのCPO就任前、DoubleClick社で多くの企業のデータプライバシーポリシー策定に携わっており、DHS在職中は、国土を守るために利用している新旧の技術が個人のプライバシーを侵害しないよう、その防止に尽力したNuala O’Connor Kelly氏が9月30日で現職を離れると発表した。
・Kelly氏は2003年4月に前DHS長官Tom Ridge氏より初代CPOに任命されていて、次のCPOが決まるまではKelly氏の主要スタッフであるMaureen Cooney氏がCPO代行を務める。
・Federal Computer Week(2005年9月28日記事)[英語サイト]
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(2)米国国際開発庁(USAID)、医療サプライチェーンシステムを導入(9月28日)
・受注したのはBooz Allen HamiltonやNorthrop Grumman Information Technologyを含む15社が参加しているコンソーシアムが7700万ドルで受注し、このコンソーシアムでは、HIV/AIDS患者に医薬品等を配布するシステムを検討している。
・契約には、購買システム構築・管理、品質保証プラン、技術支援や商品追跡システム構築も含まれており、利用者となる医療機関は、医薬品などのバルク購入を通してコスト削減が可能となるが一方で、この契約金はあまりに少なく、グローバルなシステム構築が不可能であるという見方もされており、システム構築には数百億ドル以上かかるだろうともいわれている。
・Federal Computer Week(2005年9月28日記事)[英語サイト]
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市場動向
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(1)GAOレポート:航空管制システムのセキュリティに問題あり(9月27日)
・レポートによると、秘密パスワードやプログラムのバグ修正パッチ、セキュリティ関連業務のログがなく、また、下請け業者の調査も行われていなかったといい、米連邦議会下院政府改革委員会委員長であるTom Davis議員は、「FAAは直ちにサイバーセキュリティ対策を行うべき」と主張している。
・一方、FAA幹部は「80年代に構築された3システムのみを調査対象としたこのレポートはFAA全体のシステムを正しく評価していない」と主張していたが、パスワードがプログラムコードに直接記述されていたり、データベースにアクセスするパスワードは複数人で共有していたり、またネットワークを介して送受信を行っているデータを暗号化していなかったりというGAOの調査結果に対し、FAAのCIOであるDan Mehan氏は最終的に、GAOの提言に同意した。
・Federal Computer Week(2005年9月27日記事)[英語サイト]
・The Government Accountability Office[英語サイト・PDFファイル]
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(2)GAO、調達システムを酷評(9月27日)
・行政管理予算局ディレクターJoshua Bolten氏に当てた文書によると、契約情報用の連邦政府唯一のシステムは非常に使いづらく、また、更新もされていない現在の調達データシステムを憂慮しており、
- 連邦政府最大の契約数を誇る国防総省と電子データ通信が未開通のため、データ投入が終了していない
- システム開発側がデータの正確性に関する情報を提供していない
- トレーニングセッションを受講後も、システムの使い方が難しすぎて理解できない
など次世代調達データシステムへの懸念事項や提言を伝えたという。
・調達データシステムは伝統的に連邦調達庁が管理してきたが、2003年にGlobal Computer Enterprises (GCE) が次世代調達データシステム開発と管理を受託し、この10月に2年にわたる移行が契約上終了するため、GAOは行政管理予算局に対し、
- 国防総省を含め電子データ通信が未開通の省庁と協働し、可能な限り早くデータ通信を実現させること
- システムを使いやすくするためのプランを策定すること
- システムに省庁間の契約データ収集および報告をさせるか決定すること
を提言している。
・Federal Computer Week(2005年9月27日記事)[英語サイト]
・The Government Accountability Office[英語サイト・PDFファイル]
■AgileNetコラムNo.31
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電子政府サービスで「善意の橋渡し」を
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携帯電話やデジタルカメラ、MP3プレーヤーなど、小型の電子機器を持ち歩くことが多い時代になった。これらの機器は小型ゆえ紛失しやすく、その割には「体積あたりの価格」が高いため、紛失リスクは高いといえる。また、仮に機器そのものの紛失は許容できたとしても、その中に格納された情報や写真はお金では取り戻せない貴重なものであることも多い。
紛失した電子機器が手元に戻ってくる可能性を高めるにはどうすればよいか?それを考え、ビジネスとして実行している会社がある。そのひとつであるStuffBakは、落とし物を持ち主の元に戻す仲介業者である。その仕組みはこうだ。サービスに登録すると、所有者IDとStuffBakのフリーダイヤル電話番号およびウェブサイトのURLが印刷されたラベルを入手することができる。このラベルを手持ちの機器に貼っておけば、たとえ紛失しても拾得者が容易に返還方法を確認でき、かつ拾得者に対して謝礼が支払われるため、戻ってくる可能性が高いというものである。USA Today などの報道機関がラベルを貼った機器を故意に“紛失”するテストを行ったところ、7割前後が戻ってきたという(StuffBakは、ラベル等のない通常の場合の返還率を約5%としている)。
こういった電子機器は、悪意ある人物に盗まれるより、単純に紛失することの方が圧倒的に多い。拾ったものを持ち主に渡したいが、持ち主が誰なのか、どうやって連絡すればよいのかわからない。警察に届けるのは面倒だし、ついつい先延ばしになってしまう・・・上述のサービスは、こうした拾得者の負担を減らし、善意の行動の阻害要因を取り除く気の利いたサービスといえるが、実はビジネスとしては成立しにくいようだ。同様のサービスはほかにも提供されているが、全体として認知度はあまり高いとはいえないだろう。
しかし、この考え方を行政サービスに取り入れることもできるのではないだろうか。例えば(自転車の防犯登録のように)警察などが発行した登録IDシールを購入し、所有する機器に貼る。このIDを発行者のシステムに登録しておけば、拾得者はインターネットを通じて、いつでもどこからでも拾得の事実を届け出ることができるようになる。シールの貼付が「拾得の際は交番等に預けず持ち帰って良い(届け出は電話やインターネットで)」という所有者の意思表示に当たるとみなせば、法的な問題もほとんどないのではなかろうか。
効率性や利便性に目が向きがちな電子政府だが、それだけではなく、人の善意を橋渡しするサービスも目指したい。
NTT DATA AgileNet (岡田)
■ワールドレポート新着情報
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1.(アジア)香港における電子政府の概況(2005年10月13日)
先進的な電子政府を実現している香港では、概ねシステムの整備を整え、現在は市民のニーズを満たすために顧客志向に立った電子政府の実現を目指している。本稿では、香港電子政府の中心となっている「生活易 ESDLife」のサービスの全体像、利活用の高さの実態及び理由、国内外の評価を述べるとともに、香港電子政府の事例から読み取れる利活用のためのポイントを紹介する。
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2.(有識者インタビュー)「ユーザの視点からの電子政府−マーケティングと評価(改善)の仕組みが必須−」−牟田 学 電子政府コンサルタント− (2005年10月6日)
行政書士時代の業務経験と知識を活かして、現在、総務省の電子政府推進員としてご活躍中の牟田学氏に、ユーザの視点から、「本当に使ってもらえるための電子政府・電子申請の実現に向けて、今、何が求められているのか」、また「電子政府の利活用を推進するために、行政機関や利用者がそれぞれの立場で考えるべきポイント」について伺った。
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3.(緊急スペシャルレポート:)ハリケーン「カトリーナ」で考えるITの役割(2005年9月30日)
ハリケーン「カトリーナ」が米国史上最大の災害をもたらした。このハリケーンに関する報道は日本でも多く見られるが、本レポートは米国のワシントンDCに駐在している筆者(NTT DATA AgileNet L.L.C.)が特にITとして何が求められるのかに注目してDIGITAL GOVERNMENT編集局へ報告していた情報をもとに取り急ぎまとめたものである。
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