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NTTDATA DIGITAL GOVERNMENT
メールマガジン 2005年7月28日号
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※本メールマガジンは毎月2週目と4週目にお送りします。購読は無料です。
こんにちは、NTTDATA DIGITAL GOVERNMENT編集部の村岸です。
最近、米国からのニュースに、面白いものが出てきて毎週どれをメルマガにするか悩むことが多いです。今回も、日本で話題となっている「電子政府の利活用」への1つのヒントといえそうな米国社会の工夫である市民と共有する「タウンホール形式」のモデル、興味深いです。後半にありますので、是非ご一読を。
もう8月も間近、このメルマガは夏休み無しに、8月も通常通り2回発行するつもりです。
■ ■ ■ インデックス ■ ■ ■
■メインレポート
・官民交流会―政府のパフォーマンス向上にはネットワーク化が重要 [ACT/IACとは?] [GAO戦略問題部門マネージング・ディレクター Christopher Mihm氏] [CEG President兼CEO Patricia McGinnis氏]
■最近のニュースから
・新サービス
・市場動向
■AgileNetコラムNo.27
「変わらなきゃ」
■ワールドレポート新着情報
1.ベルギーにおける緊急事態管理対策:「緊急時指揮支援システムNoKeos(R)」を利用した緊急事態管理プロジェクト(欧州2005年7月28日)
2.米国のテロ対策とIT(米国2005年7月21日)
■メインレポート
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官民交流会―政府のパフォーマンス向上にはネットワーク化が重要
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先週7月20日(水)、ワシントンDCにあるNPO団体、ACT/IACがミニ・プレゼンテーション発表会を開きました。そのテーマは『政府におけるパフォーマンス向上』。GAO(政府説明責任局)、陸軍、教育省、そしてNPO団体であるCEGからの代表者がそれぞれプレゼンテーションを行いました。
今回は、このイベントについて、特にGAOとCEGの発表内容をご紹介しましょう。
[ACT/IACとは?]
・この会の主催者であるACT(American Council for Technology)は、1979年に設立されたNPO組織であり、政府がITリソースを効率的かつ効果的に調達し活用できるよう、啓蒙することを目的にしている。
・一方、IAC(Industry Advisory Council)は、ACTが1989年に設立した組織で、民間および政府の幹部層たちが情報共有し、パートナーシップや信頼関係等を構築することで、政府の機能を高めることを目的にしている。IACは民間からも参加できるため、NTT DATA AgileNetも加盟している。
[GAO戦略問題部門マネージング・ディレクター Christopher Mihm氏]
・パブリック・マネジメントの改革は、世界的規模で起きている。例えば、世界銀行は発展途上国の、そしてOECDは先進国の政府について、そのパフォーマンスを数量的に測定する指標作りに取り組んでいる。米国ではOECDと協力して、『国家重要指標イニシアチブ(Key National Indicator Initiatives)』としてGAOが主導で導入中。
・GAOでは、連邦議会における政府改革アジェンダについてQ&A形式でまとめた小冊子『21世紀の課題』を発表している。その報告書で、政府が高パフォーマンス組織へと改革するために、GAOは次のような提言を行っている:
- 連邦政府は現在の階層構造からよりフラットに変革
- 縦割り構造を解消しマトリックス構造にする
- 結果指向で外向きの組織になる
- 技術導入を避けるのではなく十分有効活用する
- ナレッジを共有し、職員の能力を最大化する
- リスクを管理する
- その他の政府組織、NGO、民間セクター、国内外の組織とネットワークを形成する
・このような変革を政府にもたらすために、人事院(OPM)のディレクターは、GAOに対して「チェンジ・マネジメント・エキスパート」の職を提言している。この職には、「民間と公共セクターの両方で多様な経験を積み、幅広いスキルを身につけた人物」を選任することを人事院は提案している。こうした文化を変革するためには、HRが鍵となるというのがGAOの見解。これまで、政府のパフォーマンス改革のために、最高財務責任者(CFO)法、政府業績評価法(GPRA)、クリンガー・コーエン法などが施行されたが、人的資本については手付かずの状態である。
[CEG President兼CEO Patricia McGinnis氏]
・CEG(The Council of Excellence in Government)は、ACT/IACと同様NPO組織であり、政府のあらゆるレベルにおいてパフォーマンスを高めることを目的に1982年に設立された。そのメンバーは、元連邦職員のキャリア官僚が多くを占め、McGinnis氏自身、OMB(行政予算管理局)の元職員。
−発表要旨−
<政府が目標とするべきゴール>
- 数年前に比べて電子政府イニシアチブはずいぶん発展してきたが、10段階のうちのまだ2、3レベルにしかない。
- 市民を政治に参画させ、説明責任の所在を明確化するために、「タウンホール形式」のモデルが有効。実際、CEGでは全米7都市を訪問し、市民の意見を聞いて回った。そのときの感想が、政府と市民との情報共有に大きな溝があるということ。
- 官民、ジョイントベンチャー、州政府、地方政府などと協力できるネットワークを構築していく必要がある。
- PMA(President’s Management Agenda)の中で予算とパフォーマンスの統合が最重要アジェンダである。予算審議のなかで、パフォーマンスを制度的に組み込んでいく必要がある。
<現在、欠如しているもの>
- PMAの5つのアジェンダが相互にリンク付けされていない。特に主要省庁において、これらに優先順位付けが行われていない。
- パフォーマンス測定のための指標が、現在はまだ粗雑で、ほとんどの指標が本当の「アウトカム」を捕らえる指標となっていない。
- 国民は、GPRAによって要求されるような年次パフォーマンス計画などを必要としていない。よりわかり易い、政府全体のパフォーマンスを示していくことが必要。
- 連邦議会は、政府のパフォーマンスにあまり関心を払っておらず、予算配分や監督・監視に注目しがちである。政府パフォーマンスに一定の注目をしているのは政府改革委員会と政府問題委員会のみ。
<対応策>
- 人(職員)に投資し、新卒や経験を積んだ中途採用を含め、新しい人材を雇用していく。
- ITに継続して焦点を当てていき、政府をより参加型に変えていく。
- 測定指標に焦点を当てる。GAOが主導するような、政府全体について俯瞰して報告する『重要国家指標』が必要。
【NTT DATA AgileNet(弊社米国子会社)によるコメント】
参加申込者数が予想以上だったため、当初予定されていた会場が連邦調達局(GSA)の庁舎内ホールに急遽変更され、早朝8時開始にもかかわらず約50名が参加していました。このように、米国連邦政府では政府のパフォーマンスを高めるという機運は非常に高まっており、電子政府もその政府改革の一環として捉えられています。その政府改革の一躍を担うGAOとCEGの発表は、(1)ネットワークの重要性、(2)人的資本改革の必要性、(3)わかりやすいパフォーマンス指標の開発、という3点において共通しています。特に(1)のネットワーク化については、パブリック・マネジメントを研究しているアカデミアでも最近、話題になっているテーマで、まさに、この会自体が、官民そしてNPOが協力しネットワークを創造する場になっています。
上記に関連するニュース等:
・ACT/IACの公式ウェッブサイト【英語サイト】
(今回発表されたプレゼンテーションは全て、上記サイトの「What’s New」よりダウンロードが可能)
■最近のニュースから
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新サービス
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(1)OMB、サイバーセキュリティ関連サービスを統合へ(7月21日)
・OMBが進める業務ライン(LOB)イニシアチブ(特定分野における政府共通サービスセンタの開発)で最も新しいのがサイバーセキュリティ。
・セキュリティ訓練、FISMAレポーティング、状況認知・インシデント対応、セキュリティ製品の選定とライフサイクル管理、の4つの分野が統合対象として検討されており、2007年度から移行がはじまる予定。
・Federal Computer Week(2005年7月21日記事)[英語サイト]
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(2)労働省、大統領マネジメントアジェンダでオールグリーンを獲得(7月21日)
・7月21日に発表された4月から6月の大統領マネジメントアジェンダ(PMA)スコアカードは、2002年に始まった当初は85%が赤だったが、今回は75%が緑または黄色となっており、全般的に連邦省庁のマネジメントが良い方向へ向かっていることを示している。
・中でも今回、労働省が連邦省庁ではじめて5つのイニシアチブとも「緑」を獲得しており、OMBのClay Johnson副局長は労働省の業績について、「望ましいマネジメントを行うことが良い業績をもたらすことを、他の省庁に示すことが労働省の今後の課題」と述べた。
・Federal Computer Week(2005年7月21日記事)[英語サイト]
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市場動向
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(1)超党派によるR&D法案、来週提出へ(7月21日)
・来週上院議会において、科学および工学を専攻する大学院生5000名に省庁が資金供与する特別研究員制度に関する法案が、超党派により提出される見込み。
・この法案は、教育・投資によりグローバル経済におけるアメリカの競争力を回復させることを目的としていて、共和党のLieberman議員は、この法案は2004年にNPOの競争力評議会が作成したレポート「Innovate America: Thriving in a World of Challenge and Change」に基づいているとし、今日の人材基盤が将来のR&Dに関する主要な関心事であると述べた。
・Federal Computer Week(2005年7月21日記事)[英語サイト]
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(2)GAOレポート:国勢調査局はマネジメントに焦点をあてるべき(7月19日)
・GAOは国勢調査局に対し、2010年の国勢調査に向け、人材、IT、情報セキュリティ、エンタープライズアーキテクチャなどの問題に注意を払うべきと7月18日に発表したレポートで勧告した。
・国勢調査局は2009年までの5年間の戦略的計画のなかで、10の主要投資を約40億ドルかけて行おうとしており、IT投資がその鍵となることから、強固なIT実践方法を確立することはこれまで以上に重要になっている、とGAOは述べている。
・Federal Computer Week(2005年4月6日記事)[英語サイト]
・The Government Accountability Office[英語サイト・PDFファイル]
■AgileNetコラムNo.27
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デミング博士とザックマン
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去る7月11日に「EA(エンタープライズアーキテクチャ)の父」ジョン・ザックマン氏の日本特別講演が実施された(猛暑の中、またご多忙の折にお集まりいただいた皆様に、この場を借りてお礼申し上げます)。定員を上回るお申し込みをいただき、また当日の出席率も高く、EAに対する関心の高さを肌で実感した1日となった。「EAといえばテクノロジー」とお考えだった方には少し意外な講演内容だったのではないかと考えるが、EAとは何か、なぜ情報時代に重要なのかを見つめ直すきっかけを提供できたならば幸いである。「品質管理の父」と謳われ、戦後日本の高度成長に大きな役割を果たしたエドワード・デミング博士の来日に匹敵する影響があったことを密かに期待している。
さてそのザックマン氏だが、日本を訪れるのは実に約50年ぶり。宿泊場所が当時のGHQ所在地に近い帝国ホテルだったこともあり、銀座周辺を歩き、歌舞伎座などに見覚えがあると興奮の面持ちで語っておられた。また、講演前日の日曜日に見学した両国の江戸東京博物館では、将軍を頂点とする士農工商という階級制度、橋・水道・長屋などの社会基盤、歌舞伎上演や消防活動といったプロセスの存在を知って、「江戸という社会は、全体として優れたアーキテクチャのもとに成り立っていたようだ」としきりに感心されていた。江戸時代や50年代といえば、日本が大きな経済成長を遂げ、活気にあふれていた時代である。現在の日本が当時のような活気を取り戻すには、新しい時代に向けたアーキテクチャの見直しが鍵となろう。キモノから洋服へ、戦前から戦後へと、時代の変革をテコに発展してきた日本であるから、情報時代に即したアーキテクチャを確立できれば、再度飛躍を遂げることは不可能ではないはずだ。EAは、そんな日本再活性化のための第一歩として欠かせない概念であると確信している。
NTT DATA AgileNet (岡田)
■ワールドレポート新着情報
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1.(欧州)ベルギーにおける緊急事態管理対策:「緊急時指揮支援システムNoKeos(R)」を利用した緊急事態管理プロジェクト(2005年7月28日)
ベルギーのアントワープ州は、緊急事態管理能力を強化する目的で、現在「緊急時指揮支援システムNoKeosR」を利用したパイロットプロジェクトを実施している。本稿では、同プロジェクトの参加機関を代表する内務省の市民保護担当長官マーク・ルーズ氏、そしてアントワープ州緊急事態管理局の職員ステフ・ブレイス氏へのインタビューから得た情報を基に、NoKeosRを利用した緊急事態管理対策について概要する。
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2.(米国)米国のテロ対策とIT(2005年7月21日)
国土安全保障省(DHS)では、「ISCO」を通じ、テロなどの緊急非常事態に備えた危機管理のための体制作り、「HSDN」「JRIES」「HSIN」など情報共有のためのネットワークの構築、そしてXMLベースの「NIEM」など相互運用を可能にする標準設置といった取り組みが進められている。ここでは連邦、州政府、地方自治体などの枠組みを超え、ITを利用した危機管理体制構築に向けた取り組みを紹介する。
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